サックスのオーバーホール

私がずーっと使ってるテナーサックスはセルマーというメーカーのMk.VIという物なんですけど、製造番号をみると1956年に作られたものらしいんで、御年65歳。
私よりも高齢の年金受給世代です(笑)

大昔に中古で買ったんですけど、今でもジャズを演奏する人には人気のある楽器です。
Jazzが一番元気だった頃に伝説のプレイヤーたちが使っていた楽器ですからね。

沖縄にも持って行ってたんですが、さすがに高温と湿気は楽器によろしくないので、あちこちに無理がたたって、かなり可哀想な状態だったんで、思い切ってフルオーバーホールすることにしました。

いつもお世話になっているのは横浜の名匠・金剛様(本名ですw)。

この楽器の主治医なんで、隅々までご存じです。

今回はフルオーバーホールなので、全て分解して洗浄します。

画像が不鮮明なのは企業秘密があるとマズイんで。。。
近頃はスマホがあるんで、作業の写真を逐一送ってくださるんです。
ありがたいことです。

穴をふさぐタンポも現行品ではサイズが合わないので加工してリメイク。
同じマーク6でも時代によって管の太さやトーンホールの大きさが違うんだそうです。
タンポの種類や素材は何種類もあって、楽器だけでなく奏者に合わせた物を選んでくれます。

木管楽器は沢山のキーや連結シャフトが付いているんですが、その摺動部をピッタリと擦り合わせ、シャフトと管の歪みを直して中心を合わせるという緻密な作業。これによって操作感だけでなく音も変わるんだそうです。

連結管を支える部分の微妙な厚みも調整します。場所によって素材を使い分けているそうです。

管の中には唾液の成分が溜まって固まったりしていて、かなりひどい状況。普段の掃除がいい加減で申し訳ないです。

トーンホールも使っているうちに歪みが出るので、完璧な平面を出し直し。

古い楽器ですし当時の楽器は全てクラシック用ですから、ジャズ用のマウスピース、特に現代の効率の良い物だと楽器への負荷が大きいそうです。

今回はタンポの開きを若干狭くされたとのことでしたが、吹いてみると今までのビャービャーと派手に鳴っていたのに比べて、よりダークな落ち着いた深みのある音になっていました。
楽器が落ち着くまでは少々時間がかかるし、タンポが固くなるとまた印象が変わるかもしれませんけど、以前よりも私好みの音になりました。

金剛様は某国産サックスメーカーで設計から作製までされていた方ですが、ご自身が出されたCDがスイングジャーナルで賞を取ったこともある素晴らしい演奏者でもあるので、演奏者にとっての良い楽器が本当にわかってらっしゃる方です。
楽器を見てこちらの吹き方を指摘されることもあって、まるでレントゲンかCTで見られているような感じ。

今回のオーバーホールを終えて
「これであと10年は大丈夫ですよ。俺はもう次のオーバーホールはできないかなー」
と。。。。。

そんなこと仰らずに、いつまでも元気で頑張ってくださいね。

さ、練習しよっと!

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