今日は天気が持ちそうだったので、以前から頼まれていた姪っ子夫婦の家の枝下ろしをしてきました。
放置していた雑木の枝が道路を挟んだ隣家の屋根にかかるくらい伸びていたんで、ご近所トラブルになる前に枝下ろしをしたいということで呼ばれたんですけどね。
こんなジジィに頼まずに、旦那にやらせろと言ったら、旦那はこの手のことは全くダメなんだそうで。
木の枝を切るくらい、だれでもできると思うんですけどねぇ。
とりあえず木に登って、右側のヤバそうな枝だけ落としてきました
左の木は、まだ大丈夫そうなんで、葉っぱが落ちた冬にやればいいかな。
今の子は木登りなんかしたことないから、どうやったら良いのか見当もつかないのかもしれませんね。
帰ったら海外通販で注文していたフルートの楽譜が届いてたんで、ざっと目をとおしました。
ゲオルグ・フィリップ・テレマンのフルート二重奏。
私、サックスはジャズ専門なんですけど、フルートはクラシックが好きなんですよね。
特にバッハからモーツァルト、時代で言うと18世紀のバロックから古典派の音楽ですね。
ピアノは19世紀のロマン派から印象派が好きなんですけどね。
クラシック音楽って、すごい昔の音楽のように思いますけど、
バッハ、ヘンデル、テレマンが活躍していたのが18世紀前半。
18世紀後半から19世紀初頭はバッハの息子世代のハイドンや孫世代になるモーツァルトやベートーベン
19世紀前半はショパン、リスト。リストは長生きだったので、19世紀一杯活躍してますね。
19世紀後半から20世紀初頭はドビュッシー、ラヴェル、ラフマニノフ、チャイコフスキー、マーラー。
と、ほぼ200年くらいの音楽なんですよね。
バッハ以前の音楽ってほとんどの人は知らないでしょ?
20世紀になると、ジャズやロックの時代でよね。
私たちが知ってるクラシック音楽って、その間の短期間のものなんです。
私の祖父は19世紀生まれの人。
ヨーロッパ人だったら「子供の頃に聞いたラヴェルの演奏は、そりゃぁ素晴らしかったぞ」とか、言ってたかもしれません。
そう考えると、結構新しい音楽ですよね、クラシック。
このテレマンと言う人は、一般にはあまり知られていませんが、フルートやバイオリンを練習している人なら必ず練習する作曲家です。当時は超大人気でバッハよりもよっぽど有名でした。
作曲家と言っても、ショパンやリストの頃までは作曲家というよりも演奏家としての色が強くて、仕事の中心は演奏。それも即興演奏が主体だったんです。
ショパンがコンサートの新聞評で「即興演奏は良かったけど、新作の曲はイマイチ」とか書かれてたりしたくらいですから、みんなライブ・ミュージシャンだったんですね。
バッハからモーツアルトくらいの時代は、まだ庶民よりも王侯貴族や教会が圧倒的に金持ちだった時代ですから、その頃のミュージシャンの夢は宮廷音楽家になるか教会の専属音楽家になることでした。
バッハ(ヨハン・セバスティアン)は教会音楽家でしたし、ハイドンはハンガリーの大貴族の宮廷音楽家でした。今なら公務員か超一流企業のサラリーマンみたいな感じ?w
テレマンさんもアイゼナハの宮廷音楽家だったんですが、その後に自由都市ハンブルグ市の音楽監督の職を得るんです。
市の音楽監督というのは、市の式典や祭礼に使う音楽から、コンサート、オペラ、教会音楽と、ありとあらゆる音楽を全部取り仕切って、作曲して演奏する仕事。
ハンブルグ市は超裕福な自由都市ですから、王侯貴族や教会に束縛されるよりも、よっぽど自由な音楽ができるので、そーゆーのが好きなミュージシャンには人気の仕事だったんですね。
ヨハン・セバスティアン・バッハの息子のカール・フィリップ・エマニュエル・バッハは当時のドイツの王様のお抱え演奏家という最高の仕事についていたんですが、その王様のフルート演奏の伴奏をさせられるのに嫌気がさして、テレマンの後釜としてハンブルグ市の音楽監督になってます。
このエマニュエル・バッハ。かなり奔放な性格だったみたいで、それが音楽にも表れていて面白いんですよねー。ちなみにモーツアルトのパクリ元でもありますw
で、このテレマンさん、庶民向けに楽譜の予約販売を始めたり、音楽雑誌を発刊して楽譜を半分掲載して「続きは次号」ってやって大人気になったり、なかなか商才に長けた人だったみたいです。
そのおかげで「世界最多クラシック作曲者」のギネス記録保持者なんですよ。その数なんと4000曲以上w
なんかクラシックの作曲家って言うと、魂を削って作品を書き上げる崇高な芸術家!みたいなイメージですが、そんなことは全然なくて締め切りに追われるエッセイストみたいな感じ。
もう、焼き直しでも二番煎じでも、なんでもかんでもどんどん書いちゃう。
実際にモーツァルトの曲にも他の曲からの転用や、ひどい時には他人からの借用がありますからね。
「これ、書かないと家賃が払えん!」とか言って書いてたんでしょうね。
実際にテレマンさんもモーツアルトも博打好きで、いつも借金でひーひー言ってたみたいですから(笑)
18世紀って、フランス革命で王様の首は飛ぶわ、ナポレオンが出てきてヨーロッパ中で戦争やってるわ、アメリカは独立戦争やってるわで、とんでもなく荒れた時代だったように思いますけど、それとは別に、結構お気楽な世界があったんですね。
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