この世の中にミニカーのキットという変な物があることを知ったのは、まだバブル全盛の昭和時代。
渋谷PARCOの模型屋で見かけたのが最初で、その時に買ったのはスターター製フェラーリP3のレジンキットでした。
で、何の知識もないんで素組で作ったら、まぁ、ただのショボいミニカーになるわけで「結構な値段の割に、これかー」と、それ以上の興味も湧きませんでした。
それから数年後、書店でこんな雑誌を見かけたんですね。
で中を見ると、こんなのや、
こんな1/43の作例が載っていました。
伝説の1/43ビルダー、ヴィンセント・ボシカ氏の作品です。
これには一発でやられました。
それで雑誌の広告を頼りに南青山のMake Up、恵比寿のMr.Craft、目黒のコジマなどを訪ねてスゴイ作品を実際に見ることができました。
ボシカのキットを買おうと思ったんですけど、その値段もスゴくてあきらめました(笑)
今じゃボシカ氏のキット以上に精密なものがモデルファクトリーヒロさんから1/5以下のお値段で入手可能なんですから、本当に良い時代になりました。
その割に1/43作製の人気は下火ですけど。。。。
この雑誌、1990年から99年まで不定期に17冊が発行されているんですが、造形作家の小林誠さんの趣味が高じて出した本なんで、内容がメチャクチャマニアック。
しかも3号からは、メチャクチャ詳しく、かつ実践的な「作り方解説」が掲載されるようになりました。
毎回、こんな手書きの作り方解説が10ページ以上も載ってるんですから、ほぼビョーキです。
作例も、海外の有名ビルダーや国内のプロ・フィニッシャーの作品が紹介されて、これも毎回感動ものでした。
私が特に好きだったのは、ドイツのクラウス・ゴッフェルトさんの作品。
これ、全て開閉可能ですからね。内部の作り込みも実車への思い入れや愛情があふれていて、なんか熱いんですよねー。
この本、小林氏個人の思いが凝集していて、模型雑誌にありがちな「細かく作ってスゴイだろー」的な側面だけでなく、いろいろな模型の評価軸、楽しみ方、価値観を世に問うような内容で、とても良いものでした。
今でもヤフオクとかで売ってるのかな?
私は全巻もってますけどね ♪
この本と出合わなければ、今のように1/43のミニカー作りをするようにはならなかったでしょうねー。
それが良い事か悪い事かはわかりませんけど(笑)
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