沖縄移住の成功と失敗

沖縄に移住して早や8年。
今までに沢山の先輩移住者、あらたに移住してくる人、沖縄を去っていく人、、、、色々な人を見てきました。

沖縄への移住を考えている方のお役に立つかもしれないんで、今日は沖縄移住の成功と失敗についてお話します。

意外となんとかなる

移住者の、、、、といっても若い人や働き盛りの人と定年後の人では全く話が違ってきますが、将来に向けた経済基盤や生活基盤を作っていかなければならない若い人たちのほうが不安は大きいと思いますんで、若い人について考えてみましょう。
年金で悠々自適に暮らせる高齢者は好きにしてください(笑)

若年の方たちが一番不安に思うのは「仕事はあるか?」「収入が得られるか?」でしょう。

これは、ぶっちゃけ何とかなります。

那覇のような都会で「立派なマンション暮らしをして、一流企業のオフィスワークじゃなきゃイヤ!」とか言ったら無理ですが「夫婦二人と子供が暮らせていければいい」というのであれば、さほど無理な話ではありません。

サトウキビや葉タバコの収穫などの農作業や建築・土木関係の仕事は安定した求人があり、1~1.5万円の日当が得られます。
女性であれば飲食店やスーパーの店員の求人が常にあります。
観光地であればホテルなどの求人は男女関係なくあります。もともとホテルは離職率が高く社員が流動的なので、常に求人があるんですね。
その他にも介護系の仕事も、求人が多いですね。

田舎にはまだ4~5万円のアパートがあるので、夫婦でこういった仕事をして、安いアパート・マンションに住めば十分に生活していけます。
休日は沖縄移住の憧れである海遊びをすればお金もかかりません。釣りでも覚えれば食材の確保になります。

こうして何年か暮らせば地域にも溶け込んで、本来が面倒見のよい沖縄の方々からいろいろと助けていただくこともできて、生活は楽になっていくでしょう。

特に子供のいる夫婦は地域でも歓迎されます。沖縄の人は子供大好きですからね。

そもそも地元民でもこういった暮らしをしている人が沢山いるので、それと同様の生活をするならば、特に心配はいらないでしょう。

中年夫婦なんですけど。。。

「毎日働くだけで休日にやることもない会社勤めはうんざり」という中年サラリーマンの方で沖縄移住を夢見ている人もいますね。
私も元サラリーマンですから、会社員生活に疲れ切って沖縄に移住したいという気持ちは良くわかります。
沖縄ならば仕事は同様に忙しくても、休日には大好きな沖縄を楽しむことができますからね。内地でサラリーマン生活を続けるよりは良いかもしれません。

でも「もう40歳過ぎの中年サラリーマンなんで肉体労働は無理!」ですよね。

そういった方には、月に最低でも15万円。できれば20万円の不労所得を作ることをおススメします。

いまから「積立投信でFIRE」なんて悠長なことは言ってられないので、一番確実なのは賃貸不動産経営です。
月に6万円の家賃を得られる物件を3、4軒購入してください。
「計算があわないよ」と思った方は鋭い。
家賃収入の実質手取りは家賃の8割ほどなので、月6万円の家賃の物件3軒で実質収入が15万円になるんです。

や、もちろん家賃20万円の物件ひとつでも、家賃4万円の物件6軒でもいいんですけどね。

現状そこそこマトモな賃貸物件の表面利回りは8%程度ですから、3000万円の資金があれば手取り年収で150~200万円程度を稼ぐことができます。
「3000万円も無いよ!」という方は、格安物件を買って自分でリフォームして低所得層に貸すという方法もあります。
これはロバート”金持ち父さん”キヨサキ氏もやっていた少額資金での不動産投資の王道です。日本では加藤ヒロユキさんが有名ですね。
私も家賃が収入の柱の一本になっています。

不動産投資は安定した不労所得を得るための王道中の王道で、やり方によってはどんな時代でも良い物件を見つけることが可能です。
私が最初に買った物件は、年間家賃800万円の分譲ワンルームマンションを600万円で買ったものでした。
中小企業の経営者がオーナーの任意売却物件。

任意売却とは不良債権化した不動産が抵当流れになって競売に掛けられる前に、こっそりと販売されるものです。
すぐにでも現金化しなければならないので、ローンの審査を待つ余裕がなく現金決済がほとんどです。

こういった話は表にはでてきません。この時は、私が賃貸不動産を探しているのを知っていた不動産屋からの紹介でした。
物件を見てから~、とか、ローンが組めるなら~、と言っていたら他の人に話が回ってしまいます。
有り金をかき集めて、奥さんに泣きついてヘソクリを貸してもらい、ギリギリで買うことができました。

こうしてひとつでも無借金の物件を持つと、それを担保にして2軒目を買うことができ、所有物件を増やすことができます。

普段から不動産屋を回って、買う意思と購入資金があることを示しておいたので、私に話が回って来たんですね。
もちろん、話が回ってきた時に「買って良いか」を即座に判断する力も必要です。
その力は、普段からいくつもの不動産を見て、収支計算を繰り返すことで身に着きます。

きちんと準備ができていれば、このような不動産に巡り合うことができます。
しかしその反面、「かぼちゃの馬車事件」のような詐欺や詐欺まがいの物件だらけの世界なので、不動産屋の言いなりになっていると、とんでもないことが起きる危険のある世界です。
不動産投資を行うには徹底的な勉強と準備と計算が絶対に必要です。

もともと「千軒のチラシを検討して、百軒の物件を見て、10軒買い付けを出して、1軒買えたらラッキー」といわれる世界なので、不動産投資に取り組みたい人は、不動産屋や悪徳投資コンサルタント(ネットで有名で本を出している人でも、沢山います)の言葉に騙されないように、十分に勉強してください。

生活費全額を不動産収益で賄えなくても、その他にネットでの副業や短期アルバイトやパート仕事などを組み合わせればなんとかなります。

スーパーの店員なんかでも、沖縄の人はおおらか(悪く言えば大雑把)なんで、内地レベルの細やかさで仕事をすると意外に好評だったりするので、会社で養った対人能力を生かすこともできます。
内地のやり方を押し付けるのではなく、内地での経験が生かせる分野を見つけることができれば、楽しい移住生活が送れると思います。

人間関係はどこでもいっしょ

沖縄の人は排他的だ、という人もいますが、私はそう感じたことはありません。
むしろ内地の田舎の人に比べたら、ずっと開放的で親和的だと思います。

沖縄の人は内地の大学に進学したり、内地の会社に勤めた経験のある人が多いので、ナイチャーのことも内地の社会のことも良く知っています。

たまに「いつまでたってもナイチャーと言われる」とお悩みの方がおりますが「ナイチャー」は、内地の人が関西人、道産子などと出身地を呼ぶのと同じ、単なる呼称であることがほとんどです。
蔑称として使う場合は「腐れナイチャー」と言われますが、それも差別ではなく、単にその人個人が嫌われているだけのこと。
ナイチャーと言われても気にしないことです。

生活習慣や文化の異なる地域で暮らすんですから、細かいことをいちいち気に病まない鈍感力も大事ですね。

どこでも普通の人間関係を築ける人であれば、沖縄の人とも普通の人間関係を築けます。

どこに行っても気の合う人もいれば、相容れない人もいます。
イヤな相手とは無理に付き合わず、気の合う人とだけ付き合っていればいいんです。
それでも普通に地元の人とは仲良くなれます。

アタリマエのことですね。

内地並みにこだわると危険

沖縄移住に失敗する人の典型には2パターンあるように思います。

ひとつは夫婦で移住して、どちらかが沖縄に住むのがイヤになるパターン。
これは、どっちかが猛烈な沖縄ファンで、パートナーがその勢いに引きずられて移住しちゃったのが原因ですね。

もうひとつが「内地にくらべて。。。」という思いの泥沼にはまってしまっう人。

このブログの方なんかは、その典型です。
仕事を辞めて南の島に移住した私が5年後どうなったか
赤の他人のブログを失敗例として紹介するのも失礼な気がしますが、本人が「移住負け組」と言っているので、いいかな、と。

「内地で働いていた会社の給料は決して高くなく、残業代がカットされることもありました。今思えば、パワハラやセクハラに近いこともありました」という不満が原因で沖縄に移住されていますが、低賃金もサビ残もパワハラ、セクハラも沖縄の会社のほうがヒドイということを知らなかったんでしょうかね?
沖縄には完全週休2日でない会社は普通ですし、平均給与が全国最低水準なのは周知のことだと思うんですが。。。。

なんにしても、沖縄移住の失敗について詳細に書いてあるブログは、この方のが一番じゃないかと思います。
ご本人も書いていらっしゃいますが、同じことでも受け取り方で結果は全くことなるので、この方が書かれているような状況を自分だったらどう受け取るか考えてみると良いのではないでしょうか。

沖縄の企業は給与や処遇の点では、東京の企業とは比べ物になりません。
「東京レベルの仕事ができるから、沖縄の会社なんかチョロいだろう」という勘違い意識を持っている人もいますが、沖縄には沖縄のスタイルがあるので、そこに「レベルが高い」と勘違いしている東京の仕事のやり方を持ち込んでも機能しません。むしろ揉め事のタネになるだけです。

沖縄の会社に勤めた移住者の典型的な不満に「沖縄の人は仕事があっても私用を優先して休む。その尻ぬぐいばかりさせられるのに、昇給昇進も地元民優先。ナイチャー差別だ」というものがありますが、これ、沖縄の人にしてみたら「ナイチャーは親戚づきあいも無いんだから楽でいーさー」となりますし、地元経済の地縁・血縁で仕事をしている企業経営者にしてみれば、内地に帰る可能性のあるよくわからないナイチャーよりも地元の従業員を厚遇するのは当然です。

どっちにも、それなりの言い分があるんですよね。
このあたりは内地でも地縁血縁の強い地方出身の方にはわかると思うんですけど、比較的均等な機会に恵まれた都会で生まれ育った人には理解しづらいようですね。

また、お子さんのいるご家庭では教育内容や教育レベルに関する不満も多いようです。
これも当然のことで、沖縄の小学校の学力レベルは全国で平均の134ポイントですが、トップから11ポイント下がるのに比べて最下位とは5ポイントしか違いません。東京に比べるとマイナス8ポイントです。

これが中学校になると沖縄の学力レベルは全国最下位になり、トップとの差はマイナス20ポイントに拡大します。
子どもの学力が高い都道府県ランキング【全47都道府県、2021年完全版】

東京出身の方が沖縄の教育レベルを不満に思えば、塾に通わせるなどの教育費にお金をかけるしかありません。
幸いにして内地の大学に進学できるようになったら、今度はその学費と仕送りで多額のお金がかかります。

子供の進学に合わせて内地に帰っていく移住者も少なくありませんが、その時には親の再就職という難題が待ち構えています。

沖縄である程度の年齢まで働いた人が、内地の企業にキャリアアップ転職できる可能性はほとんどありませんから、かなりの年齢になってキャリアも給料も下がる就職先を探すしかなくなります。

沖縄に移住するなら、ライフスタイルも収入も子供の教育も、すべてを沖縄水準に合わせていけるかどうかを考えた方が良いと思います。

出口を考える

沖縄移住の成功と失敗を決める一番のポイントは「出口を考えているかどうか」にあると思います。

沖縄に住み続けることを「移住成功」と考える人が多いようですが、数年で内地に戻ることになっても「沖縄に住めてよかった」と思えるなら、それは成功した移住でしょう。
沖縄暮らしの楽しい思い出を持って沖縄を離れるのは、「沖縄に住んでみたい」と思い続けならが内地に住み続けたり、「内地にいればよかった」と思いながら沖縄で一生過ごすよりも、本人にとっても沖縄にとっても幸せな移住の結果ですよね。

移住の成功と失敗は、移住期間の長さではなく、移住した経験を幸せと思えるかどうかで決まるのではないでしょうか。

不幸な移住結果にならないための大事なポイントは「出口を考える」ことだと思います。
つまり、一生沖縄で暮らすのか、それとも途中で内地に戻るのか(戻らなければならないのか)がはっきりしていなくても「もし沖縄を離れなければならなくなった時にはどうするか?」をあらかじめ考えておくことです。

移住をする時は「ずっと住みたい」と思っていても、実際に移住すると考えが変わることは少なくありません。
また、ずっと住みたいと思い続けていても、親の介護や子供の進学、はたまた自分の健康問題などで内地に戻らざるを得ないこともあります。

その時になって慌てないように、将来起こるであろう可能性について考えておくのが大事だと思います。

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