前回、前々回はこちらから。
変形二室型石窯の概要
一段目の作製記録
今回は
・2段目の作製
・蓋の作製
・作成費用
についてです。
この変形二室型トランスフォーマー石窯(長いな)の特徴は、BBQ、ピザ窯、ダッチオーブンの3つに対応できることです。
そのため、調理室となる2段目の床は、鋳鉄の格子(グレーチング)と石版の交換式としました(前回参照)。
さらにBBQ炉として使うために調理室の天井を取り外し式にしました。
蓋の作り方は調理室の焼き床にした石板と同じ。
型枠を作って、流し込みタイプのアサヒキャスターCA13Sを流し込んで固めて作ります。
上はアサヒキャスターCA13Sを流し込んだ焼き床の型枠。下が蓋の型枠(2枚分)
ありあわせの2×4の廃材にコンパネをビス止めして作りました。
中にスが入らないように、流し込んだら型枠を叩いて、中の空気を追い出します。
これで24時間置けば固まります。
右が蓋、左が焼き床です。
CA13Sはコテ塗タイプのCA13Tよりも強度があるので、このような石板を作る時はCA13Sの使用をおススメします。水分が多いと強度が落ちるので指定の水分量を守ってください(CA-13Sの1袋25kgに対して水3.25~3.75リットル(13~15wt%)。CA13Tよりも水分量が少ないので注意してください。
アサヒキャスターの使用法はAGCセラミックス社のホームページを参考にしてください。
蓋が固まるまでに2段目の壁を積み上げます。
やることは1段目と変わりませんが、てっぺんが水平にならないと蓋が上手く乗らなくなるので、縦・横・斜めの水平をチェックしながら積んでいきます。
目地にはCA13Sを使っています。アサヒキャスターを目地に使う場合には1㎝程度の厚みが必要です。それ以下に目地を薄くすると接着力に問題が出ることがあるようです。
調理室の高さはレンガ2段分です。2段目に長2丁掛けレンガを置いて開口部にします。
天井が低いように思えますが、逆に天井が低いことで熱効率が高まり、ピッツァを焼くのに必要な高温を少量の薪で、短時間に得ることができます。
24時間置いたら、焚火をして耐火コンクリートに焼き入れをします。
焼き床の石板を入れ、蓋を乗せて再度焼き入れ。焼き入れは火力をだんだん強くしながら数回に分けて行います。
これで完成。
まずはBBQ。グレーチングの上に耐火レンガを乗せて焼き網を乗せます。炭はグレーチングの上で熾します。炭を乗せて下で焚火をすれば、炭の着火も一発ラクチン。
ピザ窯としての機能は十分。30分ほどの予熱でピッツアが焼ける温度(400℃)になりました。
12インチのディープダッチも入ります。
石窯の蓋を外して、ダッチの上下で火を焚くというダッチ本来の使い方もできますし、石窯の蓋をして、下からの火と石窯の熱でじっくりと調理することもできます。
鶏の丸焼きは最初にダッチの蓋の上でも火を焚いて、上下から強火で焼いた後に石窯の蓋をして、下からの中火でじっくり焼きます。
ピッツアを焼いた後の熱でライ麦50%のカンパーニュを焼きました。パンはダッチを使ったほうが安定した温度で焼けるように思います。
石窯を使わない時は植木鉢の台にしているので、狭い庭でも存在感が無くていい感じ。
木で覆いをつくってガーデンテーブルにしてもいいですね。
石窯の耐火レンガが雨でぬれないように、外側には焼き過ぎレンガを積んでいます。
これは固定せずに積んだままにしておきました。
気になる製作費は、アサヒキャスター13Sを3袋で約12,000円、長2丁掛け耐火レンガが5,000円、グレーチングが5,000円。耐火レンガは余りものを使ったので、全部で2万円ちょっとでできました。
耐火レンガを買ったとしても、1段7個×6段で42個。耐火レンガのホームセンター価格は中古なら1個100円、新品250円くらいですから、レンガ代は5,000~15,000円くらいで済みます。
同じくらいの石窯キットだと15万円くらいしますから、十分に格安だと思います。
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