FIRE実現のために・いくら必要?

「経済的に自立して、早期リタイアしましょ」という昔からある楽隠居噺が、近頃はFIREなんて呼ばれているようでございます。
最初に聞いた時は缶コーヒーの宣伝かと思っちゃいました。

若いうちにガッツリ稼いで蓄財・理財をして借家の2,3軒も手に入れて、あとは働かずに悠々自適。
なんてのは決して新しい話じゃありません。
世界的にはむしろ常識。金融ディーラーなんか、そんな人ばっかりです。
「金持ち父さん」シリーズは、ビジネスオーナーや賃貸不動産オーナーになって、それを実現しようって本でしたね。

FIREが目新しく見えるのは、そのビジネスの部分に「投資信託の4%法則」を持ってきたところですね。
FIREについて知りたい方はこちらの投稿をご参照ください。
投資信託の4%法則も「ウォール街のランダムウォーカー」で紹介されてたものですから、40年以上も昔の話です。
4%法則について知りたい人はこちらの投稿をご参照ください。

要は「働かずにブラブラ遊んで一生暮らしたい」ってことで、収入源がなんであれ働かずに生活できればいいわけです。
今日はそんな話。

あ、生活保護の不正受給とかは無しですからね(笑)

一番単純なことを明確に

働かずに一生遊んでくらす。

非常に結構な話ですが、仙人ならぬ凡人は霞を喰って生きていくわけにはいかないんで、おまんまを得なきゃなりません。
おまんまだけでなく、住むところも着る服も必要だし、酒も飲みたいし、遊びもしたいですよね。

それを不労所得で賄うわけですが、一番最初にはっきりさせときたいのは「一年にいくらの生活費が必要なのか?」ってことです。

贅沢したければFIREのハードルはあがる。貧乏暮らしでよければハードルは下がる。

どっちが良いという話ではありません。
自分がどーゆー生活をしたいのか、ということです。

フェラーリやベントレーを乗り回して、ホテルのスイートに住んで毎晩豪遊したい!
なんて人は投資信託なんてショボいことをやってても無理。ZOZOの前沢さんみたいなビジネスオーナーになるしかありません。

「いや、もう仕事イヤなんで、ショボくても働かずに普通にくらせればいいんです」と言う、そんな方ならばどーにかならないわけでもないんで、ちょっと現実的に考えてみましょうね。

現実的に考えるための最初の一歩は「自分は年間いくらあれば暮らしていけるのか?」を明確にすることです。

ボトムラインを出す

ボトムラインという言葉は色々な意味で使われますが、ここでは「生活の最低線」のことです。

「ギリギリ倹約して、自分にとって本当に大事なことだけで生活するには、いくらあったら大丈夫か?」ってこと。

これを明確にするのは、ダイエットと同じで、やることは簡単だけど実際にやるのは大変なんですよ。
でもまぁ「一生働かずに遊んで暮らしたい」なんて不埒な考えを実現するには、このくらいの我慢は必要です。

やり方は簡単。

まず、全ての生活費を給与振込口座からから支払うようにします。
カードの引き落としやガス水道電気、スマホ、プロバイダーなどの引き落としも、生活費はすべてここで一括支払い。

生活費の支払い用の口座を作ってもいいんですけど、それだと給与口座からの振り替え手数料がかかってしまいますからね。
なるべく無駄な出費はさけましょう。

これで1月1日の残高から12月31日の残高を引いて、その金額を年末に貰う源泉徴収票の年収から引いた金額が年間生活費です。
所得じゃなくて収入から引いてくださいね。じゃないと税金や社会保険料が除外されて金額が少なくなっちゃいますから。

残高の差がマイナスの場合は、給与ー(マイナス残高)なので、生活費は給与を上回ります。つまり「借金生活ってこと」。
残高の差がプラスの場合は、給与ー(プラス残高)なので、生活費は給与を下回ります。つまり「貯金できてる」ってこと。

これが、今のあなたの生活費のボトムラインです。

ボトムラインを改善する

で「FIREの実現を最優先する」というならば、このボトムラインをなるべく少なくしたほうが良いですよね?

ここからが大事なところで、ボトムラインのダイエットに挑戦するんです。
ダイエットに成功する人が少ないように、これも実現するのは大変ですけどね。

ギリギリ切り詰めて、どのくらいまでボトムラインを減額することができるか。

食費や遊興費はもちろん、スマホやプロバイダーも格安に変えましょう。
住居も家賃4万円のアパートとかにしてみればいいんですが、これは敷金礼金、引っ越し費用などがかかるんで据え置きにして、最後に「家賃がいくらのところに住めるか」を計算しても良いです。

これ、最初のうちは思うように減りませんが、出費項目を精査したり、買い物の無駄を省く努力を重ねると徐々に改善していきます。

ですんで1年間でマルっと見るのではなく、四半期単位で中間決算をだして推移をチェックするといいでしょう。

最後の四半期があなたのボトムラインの実力です。

モデルケース

50代子供無し持ち家夫婦のケースだと、ざっくり年間200万~250万円もあると、けっこう普通の生活ができます。
これ、税金や社会保険料の支払いも含んだ金額ですよ。

週に1回くらい外食して、月に一度は一人1万円くらいの高級店で寿司や天婦羅を食べて、趣味にも毎月2,3万円は使える。
半年に一度は夫婦で旅行もできる。
車は持たずに、普段の買い物の足は二人乗りのスクーター。

そんな暮らしですね。
うちのことですが(笑)

まぁ、このブログを見ていてわかる通り、私の趣味は楽器の練習と模型作りとDIYなんで、もともと遊興費交際費の出費が少ないんですけどね。

でもですね、年収600万円で税金と社会保険料を引かれて、賃貸に住んで子供がいる家庭の生活費なんてこんなものでしょう?
森永卓郎先生は「年収300万円時代」と言ってましたけど、当時よりデフレが進行してるんで、養育費と家賃がなければ、年間200万円もあれば特に我慢を強いられるような貧乏暮らしにはならず、人並みの生活はできるものです。
もちろん、それなりの倹約は必要ですけどね。

年間200万円くらいなら、堅実な貯蓄と理財を重ねていけば、さほど非現実的な目標ではないと思いますが、いかがでしょうか?

賃貸か持ち家か?

このモデルケースをみて「持ち家があるからできるんでしょ!」という反論が聞こえてきそうですが、それはちょっと違うんです。

私はサラリーマン時代に30代で家を建てて10年以内にローンを終えましたが、家の値段は約4000万円。
頭金は株で作った2000万円だったんですが、これを頭金にせずに運用を続けていれば、少なくても1億円は超えていたと思います。
2000年から全世界株式インデックスファンドで運用しただけでも億り人になれました。
インターネットバブルや中国株に乗っかれば、もっと増えていたでしょうね。
その後に支払ったローンを家賃だと思えば、実は賃貸暮らしをしていた方が儲かっていたんですよ。

ま、それは結果論ですけどね。

だから持ち家と賃貸のどっちが有利なんてことは無くて、その資金を何で、どう運用するかの問題なんです。

大事なのは心理面

こうして自分のボトムラインを明確にすることの一番のメリットは、心理面にあると私は思っています。

「投資をしたいけど怖い」とか「そこそこ資金があるけど、会社を辞めるのは怖い」というのは、自分のボトムラインが見えていないからです。

「自分は最悪でも年間200万円あれば暮らしていける」とわかっていれば、「そのくらいなら最後はバイトやパートでもなんとかなるわ」とか「ネット収入でもいけるんじゃね?」と、違う可能性が見えてきます。

ずーっと会社勤めをしている人なら65歳から年間100万円以上の年金がもらえる(はず)なんで、年間に必要な不労所得は100~150万円。あとは、そこまでしのげる計算が立ってればいいわけです。

これが自分の人生を計算できるということで、心理的にすごく楽になりますよ。

まずは自分のボトムラインを出してみませんか?


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