沖縄の一番の魅力は海!
と考えている観光客の方は多いと思います。
そして海の中を手軽に見れるシュノーケリングが人気で、ビーチのいたるところにシュノーケリング道具をレンタルする店や、格安のシュノーケリング用品を打っているお店があります。
ところがですね、このようなレンタル品のシュノーケリング道具は、実はシュノーケリングには向いていないんですね。
このシリーズでは、安全で楽しく環境に優しいシュノーケリングについて解説してきましたが、今日はシュノーケリング用品の正しい選び方についてお話しますす。
過去記事も合わせてお読みいただくと、より正しい知識が身につくと思います。
安全なシュノーケリングについて考えた
海で死なないために・沖縄の海を知ろう
シュノーケリング用品じゃ不十分
シュノーケリングの道具と言えば、マスク、シュノーケル、フィンの三点セットにシュノーケリングベストが定番です。
三点セットはこんなものが一般的でしょう。
以前はこのようなシュノーケリング専用の道具は売っていなかったので、ダイビング用の器材を使うのが普通でした。
シュノーケリング専用のセットはダイビング用に比べると「価格が安い」という利点と「性能が低い」という欠点があります。
性能が低いとは「泳ぐ力が低い」ことを意味します。
価格が安いというメリットは、近頃のダイビング用品の値下がりで、せいぜい数千円の差になっていまいました。
その結果「安価なシュノーケリングセットはコスパが悪い」となっているのが実情です。
海で死なないために・沖縄の海を知ろう で説明したとおり、沖縄のサンゴの海は岸に近い浅瀬でも時には強い潮流が発生することがあるので、泳ぐ力の低い道具を使っていると潮流に流されて事故を起こす危険があります。
シュノーケリングの場合、パフォーマンスの悪い道具は重大事故の原因になりかねません。
ですので、沖縄にリピーターとして訪れて何度もシュノーケリングを楽しみたい方には、ちゃんとしたダイビング用の道具を使うことをお勧めします。
今ではダイビング用の道具も随分安くなったので、セットを何度もレンタルするよりは安上がりですよ。
シュノーケリングベストはやめよう
詳しくは 安全なシュノーケリングについて考えた をご覧いただきたいのですが、救命胴衣のようなシュノーケリングベストは本来が泳ぐためのものではなく、頭を水面上に出して浮いているためのものなのです。
そのため
・立ち泳ぎ姿勢になってサンゴを蹴って壊す
・泳ぎづらい
という欠点があります。
ですので、シュノーケリングベストではなく、浮力が確保できて泳ぎやすく、サンゴを蹴るような立ち泳ぎ姿勢になりづらいウェットスーツの着用をお勧めします。
近頃は着脱容易で価格の安いウェットスーツが売られているので、安全確保と環境保護のために、このようなウェットスーツを使用されてはいかがでしょうか。
フィンはしっかりしたものを!
シュノーケリングセットで最も問題なのは「フィンがほぼ役立たず」なことです。
シュノーケリング用として売られているフィンの多くは、こういったものですよね。
この程度の大きさのフィンは推進力が低く、ちょっとした流れに対してもほぼ役立たずです。
しかも、蹴っても進まない→バチャバチャ蹴る→疲れるという悪循環を起こすので、流れに捕まった時にはパニックを起こして事故につながりやすいんです。
私たち夫婦はこういったロングフィンを使っていますが、フィンは長いほどゆっくりと蹴るものなので、蹴る回数が少ない→疲れないとなり、しかもブレードが長いので楽に圧倒的な推進力を得ることができます。
ロングフィンは長時間潜水して銛で魚を獲るスピアフィッシング(海外では盛ん)や、何十メートルも潜るフリーダイビング競技のために開発されたものなので、なるべく疲れずに潜ることを目的に作られています。
こんなロングフィンを使えとは言いませんが、普通のダイビング用のフィンのほうが「疲れず、安全に泳げる」ものなんです。
おススメは普通のダイビング用フィンです。
ブレードの長さが35~40㎝、全長で60㎝くらいのものです。
ダイビング用品の一流メーカー、CressiのフィンがAmazonでは3000円前後で売っています。
足をいれるところが靴のようになっているフルフットタイプと、ストラップで締めるタイプの二種類がありますが、足への負担が少ないフルフットタイプがお勧めです。
フルフットタイプを履く時にはフィンズレ防止のために、このようなソックスを使用します。
これを履いていればサンゴ欠片や石がゴロゴロしている浜でも足が痛くないというメリットもあります。
長いフィンは脚力が必要とか足が疲れる思っている方がいますが、それはフィンの使い方を間違っています。
このようなダイビング用フィンは「い~~~~ち、に~~~~い」というくらいの間隔で、ゆったりと大きく蹴るものなので、小さいフィンでバタバタやるよりも疲れません。
速く蹴ると水をかき回すだけで逆効果です。フィンがしなる以上の速さで蹴っても意味はありません。
水の塊が足を通ってフィンの先から蹴りだされるような感覚で、ゆっくり優雅に使えば、疲れずに驚くほどの推進力が得られます。
マスクの選び方
マスクにはいろいろな種類があります。
左側は単眼タイプ、右側は2眼タイプ。また、下の列は内容積が小さいローボリュームタイプで深く潜る際に使用します。
シュノーケリングには視界が広い単眼タイプの方が良いでしょう。
またスカートが透明シリコンの物の方が明るく感じるので、左上のような物が適しています。
近視の人は度入りのマスク(高価です)を買わなくてもコンタクトレンズのまま使用して問題はありません。
私はハードコンタクトをしたうえからマスクを装着していますが、特に支障はありませんね。
透明シリコンの単眼タイプでも2000円前後で売っています。
マスクの使い方
水中マスクが曇るとお困りの方に対処法をお教えします。
新品のマスクは内面に離型剤や油分がついているので、買ったまま使うと必ず曇ります。
使用前に中性洗剤で中を良く洗い、中性洗剤を薄めた水に一晩くらい漬けておきましょう。
これで曇るリスクは大幅に減ります。(使用前には水洗いしてくださいね)
海で使用する直前にレンズの内側に曇り止めを塗るか、唾を塗ると曇りを避けることができます。
曇り止めは色々なものが売っていますが、私の使用実感としてはどれも大差ない感じです。
こういった曇り止めに加えて、さらに大事なことは「鼻で息をしない」ことです。
マスクが曇りやすい人は、シュノーケルで呼吸をしていても無意識に鼻から息を漏らしていることが多く、息の中の水蒸気がレンズを曇らせます。
意識的に鼻呼吸をやめましょう。
シュノーケルは筒が一番
シュノーケルには排水弁があるものと、無い物の二種類があります。
ピンクの方が排水弁付きです。
排水弁はこのような筒の下側にシリコンの蓋がついていて息を吐いた時に、この弁が作動します。
これがあるとシュノーケルの中に溜まった水を吐き出すのに楽という理屈ですが、きちんとした呼吸法が出来ていれば排水弁が無くても困ることはありません。実際に使用しても大差ないですね。
それよりも、この排水弁に砂粒が噛んだり、弁が劣化すると水漏れの原因になります。
ですんで、私は排水弁無しの単なる筒のタイプを愛用しています。
実際にはどっちを使用しても大差ありませんし、シュノーケルはマスクとセットで販売されていることが多いので、選択の余地が無かったりします。
ですんで、排水弁の有無はあまり気にせず、排水弁がある場合には事前のチェックを怠らなければ問題は無いと思います。
シュノーケルの正しい呼吸法
シュノーケルの正しい呼吸法は「吸うときは小さく小刻みに、吐くときは一気に強く」です。
シュノーケリングをしていて頭を傾けると、シュノーケルの中に水が入ってきます。
そんな時に一気に息を吸うと水を吸ってしまい、むせてパニックになりかねません。
シュノーケルの中に残った水滴をうっかり吸い込んでも大変ですよね。
小さく吸って大きく吐く、を忘れずに!
お得なセットもあります
単体で買うよりもお得なセットもあります。
Cressiのセットは1万円以下!
昔だったら考えられない値段ですね。
AQAのマスクとシュノーケルのセットもCressiのフィンも3000円台で売っていますから、それと比べるとビミョーな値段設定ですが、いずれにしてもマスク、シュノーケル、フィンの3点セットにソックスを合わせても1万円以下。
ウェットスーツを入れても2万円以下でシュノーケリングの道具を揃えることができます。
シュノーケリングを安全に楽しむためには、自分の道具を揃えることをお勧めします。
シュノーケリングの基礎知識を学ぶには、この本をお勧めします。
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